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化学物質を考える<中>「新建材」が体に合わない 効率化の波 法規制も限界

こんにちはつよぽんです

西日本新聞の記事です。

化学物質過敏症(CS)やシックハウス症候群(SHS)が生まれた背景には、住宅建設用の「新建材」の普及がある。
木と木を接着剤で貼る合板や集成材などがこれに当たり、さまざまな化学物質が含まれている。

>当事務所が合板や集成材を使わない理由の一つです。

>もう一つは構造の重要な所に使うと接着剤の寿命が家の寿命になるからです。


戦後に大量生産され、経済成長と人口増に伴う住宅需要を支えてきた。
その新建材でなく、自然素材にこだわって家を造る設計施工会社が佐賀市にある。
「住工房プラスアルファ」。村田聖一社長の案内でモデルハウスに入った。
玄関を開けると木の香りが漂う。新築住宅にありがちな、鼻を突くにおいがしない。
構造材や内装材は、天然の丸太から切り出した無垢(むく)材。合板や集成材は接着剤に化学物質が含まれているため使わない。
壁は化学物質が入った新建材のクロスでなく、木片と紙でできた壁紙やケイ藻土で仕上げる。「壁紙はでんぷんのりで貼ります。
口に入っても大丈夫なレベル」と村田社長。「赤ちゃん基準の家造り」を掲げる。
きっかけは、厚生労働省がSHS対策で示した化学物質13種類の室内濃度指針値だった。
人が一生の間に摂取しても健康に影響しない水準とされるが、新生児への影響を具体的に示して設定したものは少ない。子どもは大人より抵抗力が弱く、体重1キロ当たりで化学物質を2倍近く取り込むとされ、自然素材にこだわるようになった。
自宅の建設を依頼した同市の米光泰司郎さん(42)は、15年ほど前からSHSの症状に苦しんできた。
家を建てるため住宅展示場を回ると、吐き気がして具合が悪くなった。
展示場の担当者にSHSのことを話すと、「うちは国の基準を満たしている。症状が出るはずはない」と言われた。
「赤ちゃん基準」の家で暮らす今、症状はない。化学物質を排した家の住みやすさを肌で感じている。

>当事務所も無添加住宅の建材を使い同様の施工をしています。

村田社長によると、新建材を使った家が体に合わないという相談は多い。
ただ、自然素材の家はコスト高になり、素材探しや作業に手間がかかるという。
例えば、無垢材は合板より一般的に価格が高い。天然木のため割れや曲がりがあり、施工に高い技術と経験が必要だ。
1枚ごとの幅が広く取れず、床板に使うと張る枚数が増える。幅広な合板と比べ、かかる時間は倍以上。工期が延びれば工賃も増す。
合板や集成材は天然木に特有の節や割れが少なく、強度も安定している。
低コストで、施工に特別な技術は必要なく作業が早い。メンテナンスの手間もかからない。新建材の普及の要因が、ここにある。
CSやSHSは、こうした効率性を追い求めた家造りで生まれた現代病といえる。
2003年施行の改正建築基準法はSHS対策で、新築や増改築の住宅に24時間換気する設備を設置するよう義務付けたが、村田
社長は「まず考えるべきことは、化学物質が出ない家造りをどう進めるか。換気設備で化学物質を外に出すのは、省エネにも逆行す
ると思うんですが」と語る。

住宅の化学物質対策には、法の網がかからない現実もある。
改正法は換気設備のほか、ホルムアルデヒドを出す内装材の使用制限などを盛り込んだが、法施行前に建てられた住宅は対象外。
古い建物の多くは「既存不適格」の状態にある。

>そもそもホルムアルデヒドだけがシックハウスの原因であるとの知見は無い。

>揮発性の化学物質が原因で有ることは分かっているのでせめてTVOC(総揮発性有機化合物量のこと。 VOCは種類が多く、個々の微量物質の健康影響評価を行うことが難しいため、VOCの総量を規制することで、ガイドライン該当物質以外の化学物質の放散を抑えようというもの。 厚生労働省では暫定目標値として400μg/立方メートルを示している。)を規制すれば多少は良くなると思われるが国は国民では無く大企業の方を向いているのでこの規制すら出来ない。


建築関係者によると、法施行前に建った賃貸住宅では、入居者の出入りに伴って天井や壁材を張り替える際、所有者の意向で安い新建材が使われることが多い。
改正法で規制されなかった化学物質を含むクロスなども使われるが、既存不適格のため24時間換気の設備がなく、十分に換気できない恐れがあるという。
九州の2級建築士の40代男性は「大家が工務店や不動産業者からカタログなどを見せられて『どの壁紙にしますか』と問われ、化学物質が含まれた安い新建材を選ぶことは多い。

>本来24時間換気は結露防止なので換気するからといってシックハウスは防げない。

本来は工務店側が、法律や化学物質のことを助言すべきなんです」と打ち明ける。
一方で市場では改正法により、ホルムアルデヒドの発散が少ない内装材が増えた。建材製造という家造りの「入り口」で、化学物質を排する仕組みが必要かもしれない。

>安い、早い他でも使っているということで安易に使っていますね。

【ワードBOX】新建材

合板や集成材といった木材のほか、ビニールクロスや壁材など、新しい材料や製法で作られた建築材料。主に戦後に開発されたものを指す。
安価で加工しやすく、デザインも豊富で、建物の構造材や仕上げ材など多様な部分に使用できる。
一方、常温で気体状になる揮発性の化学物質を含み、化学物質過敏症(CS)やシックハウス症候群(SHS)の原因になると指摘されている。

>名前は「新 建材」ですが石油で作られた建材です。

 

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化学物質   2018/12/24  

化学物質を考える<上>過敏症患者 深まる孤立 外来や専門医が足りない

こんにちはつよぽんです。

気になる記事を西日本新聞の中に見つけました。

住宅の建材や日用品に使われる化学物質は今、国内で約6万7千種が流通し、なお増え続けている。
商品の品質を向上させる利点があるものの、中には常温で気体状になり、体内に取り込むと頭痛や目まい、吐き気などに苦しむ化学物質過敏症(CS)を発症することもある。

>揮発性化学物質(VOC)のことですね。


生活や産業と切り離せない化学物質を巡る現状を、3回にわたって報告する。
福岡県の70代女性は東京にいた約20年前、だるさや発熱、目まいに襲われた。
原因が分からず病院を転々とし、CSと診断された。

>不定愁訴と言われ原因が分からい方は多いですね。

CSやシックハウス症候群(SHS)は、建材の接着剤や塗料に含まれる化学物質が原因の一つ。
空気のいい九州に移り住んだが、室内の空気が体に合わず、8回ほど転居した。
今はさらに重症化し、家の敷地外に出ることもできない。

>シックハウスが重症化すると化学物質過敏症になります。


外出すると症状が悪化してしまう。ぜんそくを併発したが病院に行けず、訪問診療を利用している。
家事などを一手に担う夫(70)は「車の排ガス、洗剤や化粧品の香りなど、身の回りの多くのものに体が反応してしまう。
この先どうなるか」と悩む。

同県春日市の女性(63)もCS患者の一人。
約20年前、壁紙が張り替えられ、防カビ処理がされた家に引っ越すと、発熱や目の腫れに苦しんだ。
今も化学物質の濃度が高いとみられる場所では症状が出る。
運転中に意識が遠のいたことも。「体が化学物質のセンサーのようになってしまった」

燃料や汚れ落ちのいい洗剤、建物を傷から守る塗料、防虫剤、香料…。
化学物質の使途は多く、便利な生活を支えている。大量生産できてコストも安い。その陰で、苦しむ人がいる。

>化学物質だけでなく「臭害」に悩まれされる方も増えていますね。

 

CSやSHSは1990年代から存在が指摘されるようになった。
省エネ対策で住宅の気密性が高まる一方、化学物質が「密室」で気体状になり、不調を訴える人が増えた。
合板や壁紙用の接着剤に含まれるホルムアルデヒドが代表格だ。

>国はF☆☆☆☆というホルムアルデヒドだけが規制されたシックハウス対策を行いましたが、シックハウスの原因はホルムアルデヒドだけではないのでシックハウスは防げません。


厚生労働省はこれを受け、SHS対策としてホルムアルデヒドなど13物質の室内濃度の指針値を設定。
2003年施行の改正建築基準法では、ホルムアルデヒドを発散する建材の使用を制限し、シロアリ駆除用のクロルピリホスの使用を禁じた。
新築や増改築の住宅で、24時間換気する設備の設置も必要になった。

>24時間換気は高断熱高気密住宅の結露を防ぐ為に全棟設置しないと完了検査がとうりません。

>以前は「エアープロット」というホルムアルデヒドを分解する光触媒を使い24時間換気を設置しない建物で完了検査をとうしましたが、たぶん広まるとどこ>かのえらい方に・・が入らなくなるので承認が取れず現在は残念ながら使えません。

>せっかく断熱性の良い建物を建てて給気口という穴を開けるのは不本意ですね。

 


そして今、学識者でつくる同省の「シックハウス問題に関する検討会」は、新たに3物質の指針値を設定する議論を続ける。
13物質についても一部の指針値を厳しくする方向という。

>結局激しくはしないようです。


国内の研究では、CS患者は70万人に上ると推定されてきた。
化学物質過敏症支援センター(横浜市)によると、CSやSHSとみられる体調不良の相談は年間約2千件。
担当者は「この問題は決して終わっていない」と警鐘を鳴らす。

ただ、こうした患者を支える医療体制は整っていない。
専門外来を設ける医療機関は減少傾向にある。

>医療機関を増やして研究すべきなのに、認定をして欲しくないどこからの圧力ですね。


SHSは04年、CSは09年、保険診療の病名リストに登録され、治療に健康保険が適用されるようになった。
国が公的に病気として存在を認めたといえる。
それでも外来や専門医が増えないのは、治療法が確立していないためだ。
現在の対応は原因化学物質から離れ、換気などで室内濃度を下げる環境面の改善が原則。
症状が改善しなければ解毒作用のある薬を出す。
外来で検査も薬の処方もなく、生活指導だけで終わり、医療機関に入るのが再診料のみのこともある。
不採算部門となり、外来が閉鎖されていったという。
患者は一般の病院を受診しても、医師の認識不足で風邪や更年期障害、膠原(こうげん)病を疑われることがある。
発症には個人差があり、家族の理解さえ得られないことも。
不調の原因が分からず、周囲の理解も得られずに悩み、孤立を深めている。
久留米大医学部の石竹達也教授は十数年にわたり、外来でCS患者約40人を診察してきた。
今も4人を診ており「医師も正しくCSやSHSを認識し、患者が生活しやすくなるよう対応する必要がある」と語る。

【ワードBOX】化学物質過敏症(CS)

住宅の建材だけでなく、農薬、香料などに含まれる化学物質を一度に大量に取り込んだ際や、微量でも長期間摂取すると発症するとされる。
健常者なら問題ない微量の水準でも次第に反応し、頭痛や目まい、呼吸困難、うつ症状などが起こる。
シックハウス症候群(SHS)は建材や内装材の化学物質が原因で、SHSからCSに移行する考え方もある。
発症メカニズムは解明されていない。

 

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化学物質   2018/12/24  

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